giftee Tech Blog

ギフティの開発を支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信しています。

多種多様なギフトからニーズに合うギフトを提案する社内向け AI Agent を作る

Thunbmail

こんにちは、エンジニアの egurinko です。ギフティではDevinの利用コーディング Agent の利用など、エンジニアの生産性向上という意図で生成 AI を積極的に使っています。しかし今回は、生成 AI を利用した事業価値の創出を狙った、ギフト提案 AI Agent について紹介します。

背景にある課題

ギフティのデジタルギフトは、キャンペーンや福利厚生などの用途で多くの法人様にご利用いただいております。

ギフトを選定する際には、お客様の利用目的やブランディングなどを加味しつつ、数千種のギフトの中からぴったりのものを見つけることが必要です。しかし、お客様のニーズもギフト情報も決まりきった形式の情報だけではなく、曖昧な情報も多く含まれており、従来の単純な検索からぴったりなギフトを見つけることが難しくなっていました。

そこで、ギフト提案 AI Agent の作成に取り組んでいます。

なぜ AI Agent なのか

AI Agent を利用することで、以下のメリットを期待できます。

  • 曖昧なお客様の背景を加味できる
  • 曖昧なギフトの情報まで加味できる
  • お客様、ギフティ双方が気づいていない深い視点も考慮できる

特に法人のお客様のギフト利用は背景が複雑なため、より AI Agent、ひいては生成 AI の特徴を活かせると考えています。

ギフティで作る意味

2025年12月現在ですら、ChatGPT から shopping researchという機能が出てきています。しかし、ギフティにはこれまで実際に法人のお客様が利用してきた実績があります。そのため、巨人の肩に乗りつつ、ギフティならでは実績を加味しさらにより良い提案ができると考えています。

実際のやり取り例

現状は以下のようにコンセプトからそれに合うギフトの提案まで行うようになっています。

RecommendationExample

利用技術

作成には Agent Starter Pack を利用しています。Agent Starter Pack は、Google が提供する Agent Development Kit を中心に、MLOps/LLMOps に必要なコンポーネントをまとめて Google Cloud で効率よく構成できるテンプレートです。

Agent Starter Pack のドキュメントでも述べられていますが、生成 AI プロダクトを実用化するためには、コードの実装だけでなく、インフラや監視などさまざまな要素が必要です。それらを素早く立ち上げ高速で改善を回していくために、今回は Agent Starter Pack を利用しています。

AgentStarterPackElements

進め方

チーム体制

チーム体制は以下のようになっています。

  • PdM
  • エンジニア
  • ギフトエキスパート

通常の開発とは違い、検索精度を担保するためにギフトのエキスパートの方にプロジェクトに入っていただいています。生成 AI プロダクトといえど、提案精度でプロダクトの良し悪しが決まります。しかし、精度は泥臭く改善を繰り返すことがどうしても必要な領域であるため、エキスパートの方にチームに明示的にジョインしていただき、精度を高めることに尽力いただいています。

まずは業務プロセスの分解から始める

まずは、実際にギフト提案を行っている方にヒアリングをし、業務/思考プロセスを細分化することから始めました。まだまだ改善中ですが、以下のように細分化しました。

  1. 情報収集
    • どんなギフトが良いか
    • どんな目的に使うか
    • クライアントはどんな背景を持っているか
    • 過去にどんな似た事例があるか
  2. いくつかコンセプトを定める
  3. コンセプトに基づき検索
  4. 検索結果をランキング
  5. 提案

上記のような細分化した業務プロセスとほぼ同じ構成で AI Agent も構成し改善を繰り返しています。個々の AI Agent に任せるタスクを明確化することで、全体として精度が向上しています。

フィードバックループを高速に回す

生成 AI は決して魔法ではなく、業務に使えるレベルに仕上げるには、愚直な改善を高速に行っていくことが必要です。そこで、フィードバックループを高速に回すために、以下のような工夫をしています。

  • ドメインエキスパートにチームにジョインしていただく
  • ユーザがいつでも触れる環境を高速に立ち上げた
  • フィードバックフォームを設置し、会話内容とフィードバックをセットでモニタリングとしている
  • フィードバックはすぐに反映させる

今後の展望と課題

今後は以下のような方向性を検討しています。

  • 法人顧客向けにギフト検索機能を公開
    • 不適切な回答を防ぐ「ガードレール」の整備
    • セキュリティ強化(Adversarial Attacks 対策)
  • 営業支援エージェントへの拡張
    • トップ営業の業務分析
    • 商談議事録や Salesforce、Zendesk などのデータ統合

さいごに

ギフト提案エージェントはまだ進化の途上ですが、確実に「特別感のある提案」を実現する方向に進んでいます。ギフティでは、ギフトの提案に限らず事業価値の創出のために生成 AI の利用を推進しています。AI 活用やエージェント開発に関心のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

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