giftee Boxとは
giftee Boxは、1,000種類を超えるラインナップからユーザーが自由に商品を選べるギフトです。従来のカタログギフトと異なり、低単価でも利用できる特徴があります。これまでのカタログギフトは配送が前提となるため間接費用が高く、高単価でしか提供ができない構造でした。
giftee Boxを受け取ったユーザーは表示されているラインナップから好きな商品を選択して交換します。交換した商品はすぐに対象店舗やECサイトで利用することができます。giftee Boxの利用には会員登録やアプリのダウンロードは一切不要のため、手軽に使うことができます。
giftee Boxを開発した背景
ギフティが向き合うギフトマーケットには様々なステークホルダーが存在します。
- Contents Partner(CP):ギフトコンテンツを提供してくれる企業
- Distribution Partner (DP):ギフトを購入してくれる企業
- User:ギフトを購入する、もしくは受け取って利用するユーザー
これらのステークホルダーそれぞれに最適なギフト体験を提供することがギフティのミッションであり、そのための手段の一つとしてプロダクト開発を捉えています。giftee Boxもそれぞれの課題に向き合う中で生まれたプロダクトです。
現代ではユーザーのニーズが多様化し、相手が喜ぶギフトを選ぶのは至難の技です。特に企業からユーザーや従業員にギフトを配布する場面では、個々の趣味嗜好を把握しそれぞれに合わせたギフトを配ることは困難です。結果として、企業のキャンペーンでは紙の商品券などが賞品として選ばれるケースが多くなっています。一方で、企業の担当者からは「本当にユーザーが喜んでくれているのか分からない」といった声も多くありました。
そこで、「多様なニーズを満たす豊富なギフトラインナップを取り揃えている」というギフティの強みが活かせるのではないかと考えました。例えばギフティのラインナップにはAmazonギフト券もあれば、スターバックスやサーティワンアイスクリーム、吉野家まで多種多様なギフトが存在します。このギフティの独自性を活かすことで、誰に渡しても喜ばれるギフトを作れるのではないか。こういった思いでgiftee Boxの開発に着手しました。
実際にgiftee Box内の商品選択ランキングを分析すると、ダントツ1位の商品は存在せず、様々商品が選択されていることが分かりました。こういった定量的な分析ができることもgiftee Boxの特徴です。
機能性と情緒性のバランスで、ギフト体験にこだわる
プロダクト開発においては、ユーザーの行動データや売上などの定量的な指標が一般的に重要視される傾向にあります。もちろん弊社でもこういった指標は重要な判断軸として存在します。一方で、こういった指標を重視しすぎてしまうと、「もっと効率よくギフトを送るにはどうしたら良いか」、「もっと、ギフトを選びやすくするにはどうしたら良いか」といった機能性や実用性をに偏重した開発に終始してしまうリスクがあります。私たちが向き合う「ギフト」という事業領域においては、「ギフトをもらった瞬間のワクワク」などのユーザーの「キモチ」を考え抜くことも重要です。
例えばgiftee Boxでは、初回アクセス時に画面の上からプレゼントの箱が落ちて、開くアニメーションが実装されています。これはギフトボックスを開ける時のワクワク感をデジタルでも体験してもらいたくて実装しました。このアニメーションは初回アクセス時のみ表示され、2回目以降は表示されません。「一回しか表示されないのなら実装工数をかける必要があるのか?」という観点もありますが、こういったちょっとした遊びがあることがギフト体験として重要だと判断し実装しています。
こういったこだわりが高く評価され、giftee boxは2022年にグッドデザイン賞も受賞しています。このように、機能性と情緒性のバランスの中でプロダクト開発に向き合えることが、ギフティならではのユニークな環境だと思います。
giftee Boxが実現した事業インパクトと社会貢献性の両立
giftee Boxはリリース後に想定を超えるスピードで成長し、今では弊社の主力事業であるgiftee for Businessの流通金額の大半を占めるプロダクトになっています。
さらに、giftee Boxは社会貢献性の高いプロダクトとしても進化しています。giftee Boxはその高いユーザー利便性を評価され、様々な自治体の子育て支援ギフトとしても採択が進んでいます。例えば2023年には東京都江東区の子育て世帯応援事業に採択され、8万人を超える対象者にgiftee Boxが配布されました。本施策では子育て支援関連の商品のみがgiftee Box内に掲載されており、こういった柔軟なカスタマイズ性も評価を頂いているポイントです。
また、giftee Box内で寄付を選択できる機能も提供しています。友人や企業からもらったgiftee Boxの残高をそのまま寄付することが可能です。2024年1月には日本財団と日本赤十字社と連携し、令和6年能登半島地震被災地を支援する活動に寄付ができる仕組みを提供しました
このように、プロダクトの成長によって事業インパクトだけでなく社会貢献性も高まる構造をつくることを目指して、giftee Boxの開発を続けています。
「令和6年能登半島地震」の被災地を支援する寄付ギフトの提供を「giftee for Business」にて開始
giftee Boxのこれから
リリース数年で全社事業の主力プロダクトに成長したgiftee Boxですが、まだまだ一般的に知られているギフトにはなれていません。今後もギフティにしか実現できないギフト体験を追求しながら、誰もが一度は贈ったことがある・もらったことがあるギフトになることを目指して開発を続けていきます。